受動喫煙

妊娠中の喫煙がNGな理由:分かっているのに吸い続けていませんか?

前回は、タバコによる肺がんリスクを中心に、喫煙習慣がいかに危険なものかをお伝えしました。

タバコは喫煙者自身の健康だけでなく、非喫煙者の家族にまで多大な悪影響や健康被害を及ぼしてしまうことに、改めて驚かれたかもしれませんね。

さて今回は、「妊娠」や「妊娠中」のタバコの影響について、なぜ喫煙をしてはいけないのか、の理由とともに解説していきます。

妊娠中なのに喫煙を続けていませんか?

今さら取り上げる必要もないことではありますが、妊娠中の喫煙は絶対にNGです!

妊娠を機に飲酒や喫煙を控えるようにしたという方も大勢おられます。
しかしその一方で、妊娠中でも普段と変わらずに喫煙を続けてしまう方や、吸う量を減らせば問題ない、という自己判断をしてしまう妊婦さんがいるのも事実なのです。

「妊娠中もタバコ吸ってたけど、うちの子は健康だよ?」
「我慢する方が身体に悪くない?」
「ちょっとだけなら影響ないでしょ?」

こんな発言を見聞きしたことはないでしょうか。

とても残念なことですが、妊娠中でも「タバコを吸いたい!」という自分の欲望を正当化するために、問題が起こらなかった一部のケースばかりを集めて、「妊娠中もタバコは吸っていて大丈夫」という独自のルールを設けてしまうようです。

そうまでしても吸いたい!と思わせてしまうタバコには、やはり恐るべき中毒性が潜んでいますね。

妊娠中の喫煙が胎児に及ぼす影響

妊娠中に喫煙をした場合、具体的にはどのような問題が起こるのでしょうか。
厚生労働省が公開している「最新たばこ情報」では、喫煙によって起こる影響として、

●不妊
●流産や早産
●周産期死亡(妊娠28週目以降の死産および生後1週間未満の早期新生児死亡)
●低出生体重児

などを挙げています。妊娠中の方やそのご家族にとっては目にしたくない情報かもしれませんが、これは紛れもない事実なのです。

喫煙者の妊婦は、非喫煙者の妊婦よりも1.5倍ほど自然流産しやすくなり、さらに1.2~1.4倍ほど周産期死亡の危険性が高まります。さらに、タバコを吸う本数が増えれば増えるほど、早産の確率が高まります。

妊娠中にタバコを吸うことは、その時点で虐待なのです!

タバコの影響がなかったとしても、健康な赤ちゃんが生まれてきてくれることは奇跡なのですから、自ら進んでリスクを高めている方は「親になる準備ができていない」と言うしかありませんね。

健康な赤ちゃんを産みたいなら今すぐ禁煙!

妊娠中の喫煙について米国で行われてきた研究によれば、妊娠中にタバコを吸い続けていた母親から生まれた子供は、タバコを吸わなかった母親から生まれた子どもと比較して、行動障害が起こりやすいことが示唆されています。

具体的には、注意欠陥や多動性障害などのリスクが増大するとのことです。さらに、喫煙者の母親から生まれた子どものIQは、非喫煙者の母親から生まれた子どものIQよりも低い、という結果が出ていました。

我慢できずに吸い続けたタバコによって、生まれてくる子どもに一生背負わなければならない問題を抱えさせてしまうかもしれないのです。防げるはずなのに防げなかった・・・と自分を責めても、そうなった後ではもう手遅れなのです。

喫煙習慣を断つことができれば、胎児へ与える影響を軽減することができます。
禁煙はいつ始めても、遅すぎるということはありません。

これまで吸い続けていた方も、今すぐ辞めましょう!
「あの時吸わなければ…」と後悔をしないためにも、命を育んでいるという自覚を持って行動したいですね。

サードハンドスモークを起こさないために

薄汚れたカーテン

喫煙者は喫煙中だけでなく、普段の生活でも、さらには呼吸をするだけでも、タバコの有害物質を周囲にまき散らしているという事実があります。

妊娠中は産婦人科に通い、定期健診を受けることもあるでしょう。タバコを辞められない妊婦さんの身体、髪の毛、持ち物には、タバコの有害物質が染み付いています。ここで起こる問題がサードハンドスモークです。

できるだけ有害物質に触れないように、と常に気を遣いながら過ごしている他の妊婦さんたちやそのお腹のなかにいる赤ちゃんにも、あなたの身勝手な行動は大きな悪影響を及ぼしています。

望まない受動喫煙をさせてしまう側にならないためにも、禁煙は絶対に必要です。

さらに、妊婦さん本人だけでなく、そのご家族も禁煙をしなければ意味がありません。
家族のなかに一人でも喫煙者がいれば、そこから二次喫煙やサードハンドスモークという受動喫煙の被害が起こってしまうからです。

子どもの誕生を幸せな瞬間にするためにも、そして周りの人のためにも、「今すぐ禁煙!」と決意しましょう。

今日まで吸い続けていたという場合も、今この瞬間から辞めることに意味があります。
親としての自覚を育てる第一歩として、タバコとはきっぱり縁を切りましょう!

次回は、妊娠中は特に気を付けたいサードハンドスモークについて取り上げていきます。

<参考>
妊娠中の喫煙は具体的にどのような影響を及ぼすのですか? ひたちなか母と子の病院
最新たばこ情報 妊娠・出産への影響 厚生労働省
妊婦の喫煙で小児に行動障害リスク 日本禁煙推進医師歯科医師連盟

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